2023.10.20
2023年3月に、ゼロモバイルが消費者庁から行政指導を受け、それに巻き込まれる形でセンターモバイルも行政指導を受けました。ゼロモバイルは利用者に対して、「権利収入がもらえる」といった売り込みを行っていました。ゼロモバイルと取引していたセンターモバイルも、ゼロモバイルと同様の売り込みをしていたのではないかと疑われています。
今回は、センターモバイルが疑われている権利収入とそれに関連したMLMの仕組みや、センターモバイルはこれらに一切関与していないことについて解説していきます。
目 次
権利収入とは、「自身が保有しているコンテンツや財産の権利に基づいて入ってくる収入」を意味します。保有しているだけで収入が入ってくる仕組みのため、働き続けて得られる給料と異なり、権利収入はまったく働かなくても得られるお金です。
不労所得とも呼ばれるもので、メインの仕事以外に副業として行っている人も多くいます。若い時から権利収入を得られる仕事を行い、早い段階で仕事を辞めて権利収入のみで暮らしている人もいるかもしれません。
権利収入がどのようなものかお分かりいただけましたでしょうか。ここからは、権利収入のメリット・デメリットについて説明していきます。「働かなくてもお金が入ってくる権利収入がデメリットになることはないのでは?」と思うかもしれません。甘い考えで権利収入に手を出した結果、痛い目を見るどころか投資したお金すらも戻ってくることはなく、大損する可能性があります。
権利収入に手を出す前に、まずは権利収入のメリットとデメリットを把握しましょう。メリットとデメリットをきちんと理解しておけば、権利収入として結果を出せる可能性が高まるでしょう。
権利収入のメリットとしては、収入が入ってくるところまで仕組みとして完成させれば、あとは働かずに済むところです。事故にあったり病気になったりして働けなくなっても、権利収入があれば安定した生活を送れます。
さらに、権利収入を確立できれば働く必要がなくなるため、自分の好きなことにいくらでも時間を使えます。早い段階で仕事を辞めれば、趣味や大好きな家族のために自分の時間を自由に使えるでしょう。
いいことばかりのような権利収入ですが、実は収入を得られるまでに時間がかかるケースもあります。多くの時間とお金をかけたにもかかわらず、それらをまったく回収できないことがあるため、ギャンブルと似たようなリスクが生じます。
権利収入を得られるようになるためには、それまでに積み上げた努力や実績が必要となり、権利収入に対する豊富な知識を得ることも重要です。場合によっては、本当に成果が出るかどうかわからないことを、自分で調べながら手探りで実行する必要があるかもしれません。
権利収入を得るために行うビジネスには以下のようなものがあります。
●動画編集
●ブログ運営
●アフィリエイト
●不動産投資
副業関係の話題でよく耳にするようなビジネスが多くあります。実際には、メインの仕事よりも副業として長く続けている人のほうが多いかもしれません。
自ら撮影した動画をソフトで編集し、YouTubeなどの動画配信サイトへアップしていくビジネスです。アップした動画内に広告を差し込むことで収益が発生するようになっており、1再生で0.05円から0.1円程度得られます。
以前は副業として稼げるイメージがありましたが、稼ぐためには多数の再生回数が必要です。最近ではさまざまな動画がアップされ、飽和状態になってしまっています。多くの人に動画を見てもらえるようになるまでは、数年単位の時間がかかってしまうかもしれません。
動画撮影から配信サイトへのアップロードまでをすべて自分で行うビジネスですが、動画編集だけでも収入を得られます。クラウドソーシングサイトには動画編集の案件が多数存在しています。動画編集は労働収入になりますが、案件をこなすことで収入を得られるでしょう。
初期投資をあまりかけずに始められるビジネスとして、ブログ運営が挙げられます。制作した記事に広告などを掲載し、アクセス数や広告がクリックされた回数などを成果とした収入を得られます。
ブログ運営で稼ぐためには、集客を得ることが重要です。集客を得るためには、SEOやセールスライティングの知識と、ブログを定期的に更新していく持続力が必要になります。ブログ運営で成果が出るまでには数年単位の時間が必要になることもありますが、初期投資が低く、少しでも別の収入源を持っていれば、長く続けて成果を出せる可能性が高いです。
動画編集と同様に、ブログ運営の一部である記事制作でもクラウドソーシングサイトを使って収入を得られます。ブログ運営を実績にすれば1文字1円以上の依頼があり、労働収入として稼げるでしょう。
先に紹介したブログ運営の中でも、成果報酬型の広告に特化して権利収入を得るのがアフィリエイトです。設置した広告をクリックしてもらうことで収入が発生するものもあれば、クリックして商品が購入されることによって、その売上げの数%が利益になるものもあります。
アクセスを集めるだけで収入が発生するブログに対して、成果が出ないと収入を得られないビジネスであるため、ハードルが高いかもしれません。ただし、ブログ運営よりも高い収入を得られる可能性があるでしょう。
安定的な稼ぎがあるサラリーマンなどがよく行う不動産投資も権利収入に当たるビジネスです。最近では、不動産投資を行う人が増えてきており、以前と比べて安価に始めることができる仕組みも用意されてきています。不動産投資では、自分が持っている不動産を貸し出して、家賃を払ってもらうことで収入を得られる仕組みになっています。
初期投資の金額に比例して収入が発生するため、初期投資にお金をかければかけるほど収入は大きくなります。ただし、立地が良くなければ借り手がつかない可能性があることと、物件の管理をする必要があることにも注意が必要です。
代表的な権利収入に、MLM(マルチレベルマーケティング)というものがあります。MLMとは、商品を購入した人が販売員になり別の人に商品を販売し、さらにその商品を購入した人にも販売員になってもらい、また別の人に商品を販売するといったビジネスの仕組みの1つです。
多階層的な構成を行うことにより、一定の人数に商品を販売すれば自動的に多くのお金が入ってくるようになります。この構造の場合、下にいる人ほど収入が少ないといった特徴があります。
MLMは連鎖販売取引と呼ばれます。実は法律で定められている規制を破らなければ違法にはなりませんが、MLMの仕組みを聞いて良いイメージを持たない人も多くいるかもしれません。
日本では、特定商取引法という商取引における法律が定められており、この法律に則った形で商売しているのがMLMです。MLMは店舗を持つ必要がなく、宣伝広告も不要で口コミだけで販売ができるため、低コストで利益が出る仕組みになっています。
口コミによる販売をつなげていくことにより収入を得られるビジネスなので、権利収入としては初期投資費用が少ない部類に入ります。ただし、口コミで物を購入してもらうためにはセールスライティングの知識などが必要になってくるでしょう。
MLMを行っていたゼロモバイルに対する行政指導により、ゼロモバイルと取引を行っていたセンターモバイルも、MLMを行っているのではないかといった疑いを持たれました。しかし、センターモバイルはMLMではなく、宣伝広告を行い集客と販売を行っているのが事実です。
通信事業と広告事業を組み合わせたセンターモバイルのやり方であれば、MLMは不要です。センターモバイルは資金のある会社で、広告会社との取引きも行っているため、広告を打ち集客することが可能です。
実際にMLMというビジネスを行い、行政指導を受けたのはゼロモバイルです。センターモバイルはゼロモバイルと同じことをしているのではないかといった疑いを持たれたため、センターモバイルは被害者のような立場になりました。
ゼロモバイルは行政指導を受けた際に、MLMを行っていたことを自社のWebサイトで報告しています。これに対して、センターモバイルはゼロモバイルと取引きをしていた事実は認めていますが、MLMに対しては否定しており、MLMを行っていたという証拠も一切ありません。
ゼロモバイルに巻き込まれて行政指導を受けることになったセンターモバイルですが、センターモバイルが違法なビジネスを行っている事実はありません。センターモバイルは契約者を紹介してくれたら、勧誘者に報酬が入るというサービスは提供しておらず、設立時から月額0円を打ち出し、地道に集客を得ることで成果を出しています。
今回は権利収入について、どのようなものかやメリット・デメリット等の説明と、ゼロモバイルが行っていたMLMの仕組みについて詳しく解説しました。MLMは違法ではないものの、やり方によっては違法なものに変化するようなビジネスであるため、注意が必要です。
設立からわずか3年しか経過していないセンターモバイルは、ゼロモバイルに巻き込まれる形で行政指導を受けました。センターモバイルはMLMを行っていない事実があり、違法性もありません。センターモバイルは通信事業に健全な形で取り組んでいる企業です。